平成25年秋期試験問題 午前Ⅱ 問9

IPv6プロトコルスタックしか持たないホストとIPv4プロトコルスタックしかもたないホストとの間で通信するための技術はどれか。

  • 6to4
  • IPv4/IPv6トランスレーション
  • Teredo
  • キャリアグレードNAT
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分野 :テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:通信プロトコル
解説
IPv4/IPv6共存技術は、その仕組みによって「トンネリング」「デュアルスタック」「トランスレータ」に分類することができます。
トンネリング
IPv6パケットをIPv4パケットでカプセル化して流すことで、IPv6ホスト同士がIPv4ネットワークでIPv6パケットをやり取りできるようにする方式。
例)6to4,Teredo,ISATAP
デュアルスタック
単一機器にIPv4とIPv6という仕様の異なるプロトコルスタックを共存させる仕組み。IPv4対応機器と通信を行う際にはIPv4を使用し、IPv6対応機器と通信を行う際にはIPv6を使用する。
トランスレータ
トランスレータ機能をもつハードウェアを使用してIPv6とIPv4のプロトコルスタックの相互変換を行う方式。IPv6ホストとIPv4ホストとの間の双方向通信を実現することが可能。
例)Proxy方式,NAT-PT方式,TRT方式
選択肢のうち、IPv6ホストとIPv4ホストが通信可能な技術はIPv4/IPv6トランスレーションだけのため、「イ」が正解です。
  • 6to4は、ルータ-ルータ間の自動トンネリング技術で、IPv4グローバルアドレスを一つ以上持つサイトに対し、ユニークなIPv6アドレスプリフィクスを割り当て、IPv4ネットワークを通じてカプセル化したIPv6パケットを転送する技術です。 6to4はトンネリング技術に分類されるため、IPv6ホストとIPv4ホストの通信はできません。
  • 正しい。IPv4/IPv6トランスレーションでは、IPv6ノードとIPv4ノードの双方向通信を行うことができます。
  • Teredoは、クライアントと通信先ホストの間にTeredoサーバが介入し、IPv6パケットをIPv4のUDPパケットにカプセル化することで、 複数のIPv4 NATを超えてIPv6の通信を行う仕組みです。Teredoはトンネリング技術に分類されるため、IPv6ホストとIPv4ホストの通信はできません。
  • キャリアグレードNATは、1人のユーザーが使用可能なポート番号の範囲を制限することで、1つのグローバルIPアドレスを何人かのユーザーで共用する技術で、IPv4アドレスの枯渇問題への対策として考えられました。

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