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ネットワークスペシャリスト令和元年秋期 午前Ⅱ 問15
問15
IoT向けの小電力の無線機器で使用される無線通信に関する記述として,適切なものはどれか。
- BLE(Bluetooth Low Energy)は従来のBluetoothとの互換性を維持しながら,低消費電力での動作を可能にするために5GHz帯を使用する拡張がなされている。
- IEEE802.11acではIoT向けに920MHz帯が割り当てられている。
- Wi-SUNではマルチホップを使用して500mを超える通信が可能である。
- ZigBeeでは一つの親ノードに対して最大7個の子ノードをスター型に配置したネットワークを使用する。
分類
テクノロジ系 » ネットワーク » ネットワーク応用
正解
ウ
解説
- BLE(Bluetooth Low Energy)は、通信規格Bluetoothの一部で、"Low Energy"の名前のとおり低消費電力に特化した通信モードです。通信速度は低速ながら、ボタン電池1個で数カ月から数年間の連続稼働ができるほど省電力性に優れ、低コストであることからIoTネットワークでの活用が期待されています。通常のBluetoothと同じく2.4GHz帯を使用するので本肢は誤りです。
- IEEE802.11acは、2023年現在主流の無線LAN規格で最大伝送速度は6.93Gbpsです。使用するのは5GHz帯なので本肢は誤りです。920MH帯はセンサーネットワーク用に割り当てられてる周波数帯で、通信速度は遅いものの電波干渉が少なく到達性が高いという特徴があります。920MHz帯を使用する無線LAN規格としてはIEEE 802.11ah(Wi-Fi HaLow)や、IEEE 802.15.4g/4e(Wi-SUN)があります。
- 正しい。Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network、ワイサン)は、100台から1,000台のメッシュ型ネットワークになっていて、端末同士の通信距離は最大で500m程度ですが、マルチホップ(各端末がゲートウェイまでの通信を中継する機能)によって数km~数十km離れた基地まで通信を届けることが可能になっています。スマートメーター用の無線通信システムとして開発されましたが、野外での情報収集用として今後適用できるシチュエーションが増えていく可能性があります。
- ZigBeeネットワークは、ZigBeeコーディネータ、ZigBeeルータ、ZigBeeエンドデバイスの3者によって構成されるメッシュネットワークトポロジです。スター型トポロジではありません。