平成30年秋期試験問題 午前Ⅱ 問9
問9解説へ
LDAPの説明として,適切なものはどれか。
- OSIのディレクトリサービスであるX.500シリーズに機能を追加して作成され,X.500シリーズのプロトコルを包含している。
- インターネット上のLDAPサーバの最上位サーバとしてルートDSEが設置されている。
- ディレクトリツリーへのアクセス手順や,データ交換フォーマットが規定されている。
- 問合せ処理を軽くするためにTCPは使わずUDPによって通信し,通信の信頼性はLDAPプロトコル自身で確保する。
正解 ウ問題へ
分野 :テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:通信プロトコル
中分類:ネットワーク
小分類:通信プロトコル
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解説
LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)は、ディレクトリサービスにアクセスするために標準で用いられるプロトコルです。ディレクトリサービスとは、ネットワーク上のユーザーやコンピュータなどのリソース(資源)と、その所在・属性・設定などの情報を一括して収集・記録し、検索できるようにしたサービスです。LDAPは、X.500の90%の機能を10%のコストで実現することを目標として設計及び開発されました。
- X.500シリーズとは、電子ディレクトリサービスに関するコンピュータネットワーク標準規格群です。LDAPは、複雑で処理が重いX.500シリーズのDAP(Directory Access Protocol)を軽量化し、TCP/IPを用いるインターネットで使えるようにしたサブセットです。
- ルートDSEは、各LDAPサーバが管理するDIT(Data Infomation Tree,ディレクトリ情報ツリー)の最上位に位置するエントリです。最上位サーバではありません。
- 正しい。LDAPは、ディレクトリ情報ツリーの構造とデータ型、命名規則、ディレクトリ情報ツリーへのアクセス手順等を規定しています。
- LDAPはTCPで通信を行います。X.500シリーズのDAPには通信の信頼性を確保するプロトコルが含まれていますが、LDAPでは、TCPによって通信の信頼性を担保できるので、これらを実装していません。その分、DAPより軽量化されています。
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