平成30年秋期試験問題 午前Ⅱ 問24
問24解説へ
全国に分散しているシステムを構成する機器の保守に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 故障発生時に遠隔保守を実施することによって駆付け時間が不要になり,MTBFは長くなる。
- 故障発生時に行う機器の修理によって,MTBFは長くなる。
- 保守センターを1か所集中から分散配置に変えて駆付け時間を短縮することによって,MTTRは短くなる。
- 予防保守を実施することによって,MTTRは短くなる。
正解 ウ問題へ
分野 :テクノロジ系
中分類:システム構成要素
小分類:システムの評価指標
中分類:システム構成要素
小分類:システムの評価指標
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解説
まず、MTBFとMTTRについて確認しておきます。
- MTBF(Mean Time Between Failures)
- システムの修理が完了し正常に稼働し始めてから、次回故障するまでの平均故障間隔
- MTTR(Mean Time To Repair)
- システムの故障を修理するために要した平均修復時間
- 遠隔保守では現場までの移動時間が不要なので、実際に現場に駆け付けて修理する場合よりもMTTRは短くなりますが、MTBFは変化しません。
- 「故障発生時に行う機器の修理」とは臨時保守のことです。修理時間を表すのはMTTRなので、MTBFには何ら影響しません。
- 正しい。設問のシステムは「全国に分散している」ので、保守センターを全国に分散することで駆付け時間の短縮が期待できます。駆付け時間が短くなれば、その分だけMTTRは短くなります。
- 予防保守では、経年劣化した部品などを故障前に交換するのでMTBFを長くできますが、MTTRは変化しません。
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