平成29年秋期試験問題 午前Ⅱ 問5

スパニングツリープロトコルに関する記述のうち,適切なものはどれか。

  • OSI基本参照モデルにおけるネットワーク層のプロトコルである。
  • ブリッジ間に複数経路がある場合,同時にフレーム転送することを可能にするプロトコルである。
  • ブロードキャストフレームを,ブリッジ間で転送しない利点がある。
  • ルートブリッジの決定には,ブリッジの優先順位とMACアドレスが使用される。
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分野 :テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:データ通信と制御
解説
スパニングツリープロトコル(Spanning Tree Protocol:STP)は、ループ状になっているネットワークをルートブリッジを根とした論理的な木構造のトポロジーとして扱うためのプロトコルで、IEEE802.1Dとして標準化されています。

フレームの転送経路を冗長化するためには、レイヤー2スイッチをループ(輪)状に構成する必要がありますが、この状態ではブロードキャストフレームがループ内を周回し続けるブロードキャストストームが発生してしまい、普通に通信を行うことができません。STPによって論理的な木構造として扱うことで障害時の転送経路を確保しつつ、ブロードキャストフレームのループを防止することができます。
  • STPはルータを超えない範囲のネットワークを扱うデータリンク層のプロトコルです。
  • リンクアグリゲーションの利点です。
  • STPを設定してもブロードキャストフレームは転送されます。STPの目的はブロードキャストフレームの永久ループを防止することです。
  • 正しい。スパニングツリーではスイッチ間でBPDU(Bridge Protocol Data Unit)という制御フレームをやり取りしています。このBPDU内には、ブリッジの優先順位とMACアドレスを組合わせた「ブリッジID」フィールドがあり、この値が最も小さいブリッジがルートブリッジとして自動的に選出される仕組みになっています。
    05.png
レイヤー2スイッチによってフラッディングされるARPリクエストなど

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