平成27年秋期試験問題 午前Ⅰ 問11

図のようなネットワーク構成のシステムにおいて,同じメッセージ長のデータをホストコンピュータとの間で送受信した場合のターンアラウンドタイムは,端末Aでは100ミリ秒,端末Bでは820ミリ秒であった。上り,下りのメッセージ長は同じ長さで,ホストコンピュータでの処理時間は端末A,端末Bのどちらから利用しても同じとするとき,端末Aからホストコンピュータへの片道の伝送時間は何ミリ秒か。ここで,ターンアラウンドタイムは,端末がデータを回線に送信し始めてから応答データを受信し終わるまでの時間とし,伝送時間は回線速度だけに依存するものとする。

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分野 :テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:ネットワーク方式
解説
2つの回線の速度差に着目して答えを導いていきます。

まずホストコンピュータでの処理時間を求めます。
伝送時間はターンアラウンドタイムからホストコンピュータの処理時間を差し引いた時間なので、ホストコンピュータの処理時間を a とすると、次のような式で表せます。
  • 端末A:(100-a)ミリ秒
  • 端末B:(820-a)ミリ秒
この値と2つの回線速度の速度差が「10倍」であることを利用すると

 (100-a)×10=820-a

という方程式を立てることができます。この式を解きホストコンピュータでの処理時間を導きます。

 (100-a)×10=820-a
 1000-10a=820-a
 180=9a
 a=20ミリ秒

上り、下りのメッセージ長は同じ長さですから、端末Aのターンアラウンドタイムからホストコンピュータでの処理時間を差し引いて、それを半分にすれば片道の伝送時間がわかります。

 (100-20)÷2=40ミリ秒

したがって「エ」が正解です。

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