令和5年春期試験問題 午前Ⅱ 問14
問14解説へ
5G移動無線サービスの技術や機器を利用したローカル5Gが推進されている。ローカル5Gの特徴のうち,適切なものはどれか。
- 携帯電話事業者による5G移動無線サービスの電波が届かない場所に小型の無線設備を置き,有線回線で5G移動無線サービスの基地局と接続することによって,5G移動無線サービスエリアを拡大する。
- 携帯電話事業者による5G移動無線サービスの一つであり,ビームアンテナの指向性を利用して,特定のエリアに対してサービスを提供する。
- 最新の無線技術による,5GHz帯を用いた新しい高速無線LANである。
- 土地や建物の所有者は,電気通信事業者ではない場合でも,免許を取得すればローカル5Gシステムを構築することが可能である。
正解 エ問題へ
分野 :テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:ネットワーク応用
中分類:ネットワーク
小分類:ネットワーク応用
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解説
ローカル5Gは、携帯電話事業者が全国的に提供している5Gサービスとは異なり、一般企業や地方自治体が特定の建物内や敷地内にスポット的に構築する、プライベートな第5世代移動通信技術(5G)の通信網です。5Gエリア展開が遅れる地域においても先行して5G環境を構築できるほか、用途に応じてネットワークを個別に最適化できる利点があります。建築現場、スマート農業、スマートファクトリー、インフラ監視、防災などに5Gを利活用する方法として利用されています。
- ローカル5Gは、一般企業や地方自治体などが独自に設置した無線基地局を介して、特定のエリアに5G通信網を構築するものです。携帯電話事業者の5G移動無線サービスエリアを拡大・補完するために用いることはできません。
- ローカル5Gは、携帯電話事業者の提供するサービスではありません。後半のビームアンテナの指向性を利用して、電波が届く範囲を特定のエリアに収めるという記述は適切です。
- ローカル5Gは、無線LAN(Wi-Fi)ではなく移動通信システムを用いた無線通信網です。なお、ローカル5Gの使用周波数帯は、4.6~4.8GHzと28.2~29.1GHzです。
- 正しい。電波法に基づいて無線局の免許を受け、所定の無線従事者が設備の運用を行うなどの要件を満たすことで、電気通信事業者でない企業や個人でも構築することが可能です。
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